人を理解するときに必要なもの
人を理解する、知ろうとするとき、どんなところに注目するでしょうか?
家族構成や仕事、ファッションや外見、性格や考え方など、人によって重要視するところや最初に見るところは違います。
新しく人と知り合ったときは、見るだけでなく想像しながらその人を知ろうとします。
また、どのような視点で見るかはその人との関係性によっても異なってくるでしょう。
想像の幅を広げること、様々な視点から見るようになることが人を知るためには大切です。
人を取りまく要素
人は社会の中で生きていく生き物です。まずはその人を形作るうえで影響している要素を大きく捉えてみます。
家庭
家庭を持っていない、生まれの家族がいないという方も、家庭がないという要素として理解できます。
対人関係
仕事上の人間関係や、見知らぬ人、特に親しくない相手との関係もここに含まれます。
仕事
仕事をしていない方でも、学業や家事、ボランティア活動や趣味の活動もここに含まれます。
社会・環境
大きい意味での人間社会、地域環境、インターネット上で関わるネット社会などがここに含まれます。
上記の4つの中でも、何が大きく影響しているかは人によって違います。
例えば、家庭を最も大切にしているがそのために仕事ばかりしている人、家庭も仕事も大切にしているけれどもそれは社会的な地位のためである人、友人関係を最も大切にしていて仕事はお金のためである人など、この4つの要素の中で様々な人の生き方があります。
何を大切にしているか、何が最も影響を及ぼしているか、何を中心として生活しているかなど、理解に役に立つ見方は様々です。
人の内面・性格・人格
性格
- 内向的/外向的
- おおらか/几帳面
- 気遣い屋/マイペース
- 自信家/謙虚
価値観
- 周囲や社会の価値観に流されるか
- 善悪や正しさを大切にするか
- 楽しさや和を大切にするか
- 家庭や仕事に関する価値観
人生観
- 楽しさや幸せを求める
- 功績や達成を求める
- 認められることを求める
- 人の役に立つことを求める
趣味嗜好
- 趣味や余暇の過ごし方
- 集めているものやファッション
- 大切にしている時間
- リラックスタイムの過ごし方
性格や人格については分類として分けるテストや、身近な性格診断など様々な判断指数があります。
タイプで分けるものや、ある要素の数値で測るものがありますが、実際に人を知る上でそのようなテストや診断はなかなか利用できないですよね。
行動やしぐさから性格を推察する心理学のような知恵なら使うことは出来るかもしれません。
しかし、人の内面を測るのは簡単なことではありません。
人の内面を見る
最初に挙げた人を理解するための要素は、人の内面に深く関わっています。
プロフィール上の要素以外にも、場面場面で関わってくる要素もあります。
様々な場面や役割によって、まったく違う性格になったように感じた経験はありませんか?
役割を与えられるとそれらしい行動を取るというのは心理学で証明されています。
また、最も関わってくるのはストレス状態です。人生や生活上でストレスがあるとき、場面での騒音や温度などの自覚しにくいストレスでも、精神状態に影響が出るため、性格が変わったようになることも。
人の内面を理解しようとするときは、人生や生活、社会環境と関わる性格に合わせて、状況や場面の中での人を理解するように意識する方が良いでしょう。
状況と場所
状況や場所によって、リラックスして落ち着いているかどうか、焦ったり緊張したりしているかどうか…など精神状態が変わります。
人間関係と立場
一緒にいる人やそのときの立場によって、精神状態や価値観、考え方に影響が出ます。そのときの役割によって全く性格が変わる人もいます。
得意・不得意
正しいことをしたくても人前で話すのが苦手で話せない…など、性格や価値観以外にも得意・不得意が行動に関わってきます。
生活、人生のステージ
快適な生活が出来ているかどうかなどでストレス状態、精神状態に関わってきたり、人生上のステージで性格が変わる人もいます。
もに子相談室では
もに子相談室では、相談サービスを提供するにあたって、お客様を一人の人として、広い視点から全体的に理解します。
福祉の分野の考え方でもありますが、問題ばかりに目を向けず、その人全体を社会との関係性や周囲の環境の中で理解する考え方です。
顔の見えないメッセージなので、立場や関係性の影響がなるべく少ない素のご自身でのやりとりができます。もに子相談室は本来のご自身を映し出す鏡となり、あらゆる視点から「その人そのもの」を理解します。