問題を乗り越えられない?未熟さが原因の蛙化現象
蛙化現象がテレビなどでも話題になると、そんなことで相手を嫌いになるなんて心が狭いだけだ、恋愛というものをわかっていない、単に恋愛経験が足りていないだけ、などと、精神的な未熟さが原因であるといった意見は多く出ました。
実際、ちょっとしたことで冷めたという意見を投稿しているのは若者たちであり、恋愛経験が浅いのは当然の事でしょう。
それにしても、大人から見てそれが単なる若さゆえの未熟さに見えないのは、あまりにも手前の段階で躓いてしまっているからだと思います。
恋愛において、自分の恋愛経験が浅いときや相手との関係性が初期の場合は、色々なことに戸惑いながら、沢山失敗しながら、試行錯誤していくのは当たり前のプロセス。
その通常のプロセスを乗り越えられず、そこで気持ちがすっかり冷めてしまうのは何故なのでしょうか?
単に性格が悪いとかの人格的な問題ではない、未熟さについて、客観的に分析してみましょう。
ここでは恋愛について未熟な人を代表例として解説していきますが、下記の性質の人にも共通した特徴です。
- いつも恋愛関係が少し深くなると、問題が起きて上手くいかなくなってしまう
- 好きな人や付き合っている相手には、文句や不満は一切言えない
- そもそもコミュ障で、恋愛で相手とどんな風に話していいかもわからない
- いつも自分の発言や態度を思い出して、脳内反省会が始まるので辛い
目次
もうちょっと頑張ってみれば違うのに…。一歩踏み出せずに早々に判断してしまう
恋愛が始まってすぐは、まだまだ不明な部分やお互いにすり合わせていないので食い違う部分が沢山あります。楽しいはずだと思っていた恋の始まりのときに、出来れば向き合いたくないような問題や課題が表に見えてきてしまうと、げんなりしてしまうのも無理はありません。
そんなときにさっさと自分たちは合わなかったのだ、やっぱりこの人とは上手くいかないんだと判断してしまっては時期尚早です。そこで切り上げてしまうのは、恋愛や人間関係の本質を理解せずに夢を見ていて、それが壊れただけの未熟な恋。相手のことをより深く知れば、問題はない部分なのかもしれないのです。さらに、そこで相手を理解しようとするための質問が上手くできない、トラブルを回避するための話し合いが出来ない、本音を一切言うことが出来ないなど、根本的なコミュニケーションの問題があると、解決できないのでその先には進めないということになってしまいます。
価値観の違い、恋愛経験の差、相手の直して欲しいところ、お互いに求めるものの食い違いなど、当然ピッタリとは嚙み合わないものなのですが、相手を好きな気持ちで乗り越えていかないといけません。
乗り越えられる問題でも無理だと判断してしまうのは、純粋に恋愛経験不足ですし、解決していくためのコミュニケーション能力を上手く使えないことが、あなたの蛙化の原因かもしれません。
恋愛はSNSとは違う。叩かれる人を好きになったっていいのが恋愛
まずそもそも論ですが、相手の欠点を見て冷めてしまうという人は、本当に自分の価値観やセンスにおいて、そういった相手が受け入れられないのでしょうか?
ケチな人は無理、清潔感がない人は無理、パワハラ傾向がある人は避けないといけない、ギャンブルやお酒をする人はダメ……世の中で、恋愛相手として適さないと言われる特徴は挙げきれないほど多くあります。
そんな意見が沢山出てくるのは、そういう人たちと恋愛をして、苦労してきた人たちがそれだけいるからです。
そういった意見だけを目にしてしまうと、とにかく危険信号だらけ、タブーだらけに感じてしまいませんか?
よくよく考えてもみてください。すべての人が、なるべく清潔感があり、収入が高くて将来性と安定性もあり、適度な運動をし、健全な趣味があり、コミュニケーション能力が高くて愛情表現もしてくれ、嘘をつかず酒やたばこやギャンブルはせず、浮気の心配がまったくない、完璧王子さまと恋愛することが正解だと思いますか?
人によって好みもありますし、客観的に見てわかるような条件や特徴ではなく、とにかく誰かを好きになって愛するというのが当たり前の世界ですよね。
それなのに、小さな欠点やおかしなところを見つけただけで気持ちが冷めてしまうのは、世の中でそういう男はダメだと言われているような男と恋愛して、自分がバカを見るのが怖いという感情ではないでしょうか。
ネットで叩かれるようなことをすべて気にしていたら、何も出来なくなってしまうというのは、近年のテレビやYouTubeでよく言われることです。
それを見ている側の一人一人も、炎上を恐れる芸能人のごとく、自分が間違った行動をする人と恋愛することを恐れてしまっていませんか?
そしてそれと同時に、自分もそういう風に相手から見られているという感覚に陥り、恋愛で失敗すること、自分が相手と釣り合わないこと、相手を間違えて傷つくことを恐れてしまう心理もあると思います。
欠点や問題点を隠して、不特定多数の人にウケるように作り上げて完璧に見せるのがネットやSNS。
あなたの恋愛は、そうである必要は全くありません。
世の中と自分を無意識に比べるのは人間の性ですが、ほとんどフィクションであるネット社会と自分を比べることがないように、気をつけたいものです。
問題解決能力の低さと向き合う姿勢の弱さ
恋愛相手に求めることの価値観には偏りや問題はないという場合でも、相手の欠点に対する見方は、それを見て良いか悪いかで分けるようなものではありません。
当然ですが、恋愛にはある程度のコミュニケーションスキルが必要です。
多くの人が、相手から好かれるため、付き合うまえでの関係性を作るためのモテスキルを重視しがちですが、本当に恋愛の明暗を分けるのは、問題が起きたときの解決能力です。
相手と向き合い、きちんと話し合い、お互いを尊重しながら、より仲を深めていく能力が、なにより恋愛の未来を分けるのです。
蛙化現象が特にテレビや年配の方々の間で幼稚な人間性だと叩かれた原因として、向き合う前に逃げているという性質があります。
例えば、初デートで相手がクーポンを使ったから、その人がケチだとは限りません。
「クーポン好きなの?」「普段から節約してるの?」「このお店の情報、チェックしてたんだ」
いくらでもツッコみどころがあり、その人を本当に知るためのきっかけに出来ます。
このお店が好きだからアプリを持っていて、だからクーポン情報も知っていたのかもしれませんし、彼は株をやっていて、ポイントやクーポンでの数パーセントが株で得る利益よりも利回りが大きく確実で、経済社会での生涯において大きな違いを生むということを学んでいたのかもしれません。あなたとのデートをケチろうという気持ちではなく、使えるクーポンは使って節約し、後にあなたへの誕生日プレゼントではケチらない人かもしれないのです。
もっと彼の魅力を知って好きになるかもしれなかったきっかけを活かすことをせずに、問題点だとして切り捨ててしまうのは、「え!クーポン使うの!?ケチなの!?」と思ったときに、その疑問を彼とのコミュニケーションによって解決できないことが原因ではないでしょうか。
クーポンについて突っこむなんて、気まずい空気になるんじゃないか。お金についての話題はまだ出来る関係性じゃない。どんな風に話を切り出せばいいのかわからない。
そんな未熟さが、些細なことでも蛙化してしまう未熟な恋愛関係を生んでしまうのです。
もちろん、誰だって慣れない相手とのデートは難しいものです。ですが、もっとも未熟なのは、解決しようという意志を持って頑張ることをせずに、見栄えが悪い相手を切り捨てるという選択そのものなのかもしれません。
人一倍上手くやろうとしているからこそ、ちゃんと向き合えない
相手の些細な欠点や、二人の間の相性について過剰に気にしすぎてしまう人の性格的特徴としてよく見られるのが、真面目で要領が良く、なにごとも器用にこなそうと努力する人です。
それこそ、ネットで情報を得て、しかるべき人に相談もし、自分が出来る努力をすべてやろうとする人ほど、相手と自分の人間関係ときちんと向き合うことが苦手な傾向があります。
予想できる失敗はしないという確実性を求める性格や、人から認められるような立派な人間であろうとする傾向も原因にはなるのですが、なにより、好きな人から失望されたくないという思いが強くなってしまいがちなのです。
問題は、自分の些細な欠点や弱点を許せないこと。
普段から、自分は何事もそつなくこなす人間だ。上手くやれる。そんな自分に自信を持っているからこそ、いざ好きな人を前にしたときに、それが通用しない領域に戸惑います。
仕事や普段の生活と同じように頑張ったところで、恋愛においては通用しない。
それがわかっているからこそ、好きな人に対しては、自分の本音を言うことが出来ず、自分の疑問のために相手に質問するということすらやりづらくなってしまいます。
その結果、問題点である可能性のある出来事に遭遇したとき、結果的に自分の失敗となってしまうことを恐れて、相手のことを諦めるという選択を取ってしまいがちなのです。
正解があると思っているのがそもそもの間違い
自分にとって正解の素晴らしい人と付き合いたい、そして自分も相手にとってふさわしく良い恋人になれるようにふるまいたい。
そういう願望があるのは当然のことですが、それを過剰に気にしてしまうことが、恋愛が浅いまま発展できない原因になることも非常に多くあります。
相手にふさわしくないからと諦めてしまったり、自分と相手の価値観に違いがあるから合わないだろうと決めつけてしまったり、自分が気になってしまう相手の欠点を解決しようともせずに切り上げてしまったり……。
そういった感情のすべては、恋愛で失敗したくない、良い恋愛をして、恋愛の末に幸せになりたいという未来の展望に向けた予防策だと思います。
ですが、蛙化現象を経験するとわかるように、恋愛においては上手くやったから感情が持続する、相手と両想いになればそれで成功、という話ではなく、人の感情はコントロールできないものです。
自分が選んだ相手が正解だったか間違いだったかは、そのとき実際に感じている自分にしかわかりません。
相手が自分といて幸せなのかは相手にしかわかりませんし、それがずっと続いていくかは誰にもわかりません。
未来のことや、選択が正しいかどうかのことを考えていては、ほぼすべての恋愛は不正解かもしれない可能性に満ちていて、これで良いのだと確信できることはほとんどないでしょう。
ではどうすればいいのか?というと、相手とのコミュニケーションで確かめていくしかないのです。
自分に不満があったときに、それを聞き入れて受け止めてくれる人だろうか?
相手に直して欲しいところがあったら、自分のために直す努力をしてくれるか?
不可解な部分があったら、聞いてみればそうだったんだと納得できるか?
価値観や意見の相違があったとき、二人で解決できるように話し合ってくれるか?
もし自分に欠点や間違いがあったら、相手はそれを受け止めてくれるか?
いろんな不安な点を、一つ一つ確認していくことで、未来も上手くいくという安心感に繋がっていきます。
そのとき上手く行くことではなく、二人の経験を積み重ねること
今が上手く行っていないなら未来も上手くいかないだろうと考えるのは当然の思考ではあるのですが、常に今現在の状況から判断するのは短絡的で浅い理解になってしまいます。
それは、コミュニケーションにおいても同じです。
今、不満や文句を言ったら、関係が壊れてしまうのではないか。会うときはいつも楽しく過ごせるのでなければ、次から会いたくなくなるのではないか。
そういった不安で踏み込んでいけないことも、恋愛初期ではよくありますが、どこかで不安を乗り越えないと、関係性もその先へは進んで行きません。
常に上手く行っていてそのままゴールインするカップルなんて、そっちの方が不安なくらいです。
誰かと深い関係になりたいなら、嫌な部分もダメなところも二人で理解し合い、簡単にはしづらい会話や楽しくない話し合いもしながら、乗り越えていくのです。
それが乗り越えられないと感じたときが見切りどきであって、あらかじめ問題があったからと判断してはいけません。
どうせ自分から見切るくらいなら、まず相手にぶつけてみようか。というくらいの気持ちで、立ち向かう勇気を持ちましょう。
どんな問題も、客観的に問題があるとかないとかはよほどのケースでなければ判断できないのが恋愛。
あなたの恋愛ですから、あなた自身が客観的になって外側から判断しないよう。相手との関わりのなかで問題と向き合って行きましょう。
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