境界性人格障害の特徴をもつ人との関わり方6つのポイント~見捨てられ不安と過剰反応に対処する~

境界性人格の特徴をもつ人は、ときに周囲の人にとってはどうにもできないように思えるかもしれませんが、
境界性人格の人にも状態が良いときと悪いときがあるのではないでしょうか。

年齢的に落ち着いていったり、なにかのきっかけで完全に落ち着いたり、一時的に安定したりすることもあるそうです。

特に鍵になると言われているのが、安定した安心できる居場所・人間関係なのだそう。

それは複数の人がいる居場所であったり、だれか一人の安心できる相手であったりしますが、あなたもそのような存在になれるかもしれません。

単になるべく差しさわりなく関わりたいという方も、ポイントを押さえておくと良いです。

表面的な態度や状態ではなく、根本を見る

境界性人格の人は様々な困った特徴を持っていますが、根本となっていることにはある程度パターンがあります。

  • 愛情に飢えている。親のように安心できて、永続的に愛してくれる存在が欲しい
  • 必ず人は裏切る、いなくなると思っていて、そのことが辛い
  • 愛情を受けられない人生や自分自身に意味を感じない

境界性人格の人が激怒したときや悪いことをしたとき、不安定になっているときに、
原因がよくわからないときは無理に論理的な理由を探そうとしても無駄です。

境界性人格の特徴を踏まえて考えてみると、
表面的に問題となっていることではなく根本的な問題から来た症状に過ぎないことがわかる場合があります。


境界性人格の人は、傍から見ると普通ではないような過剰反応をして、それを「相手のせいだ」と思わせてしまうことが多いです。

自分がしたことに対して通常では考えられないような反応をされた場合には、境界性人格の特徴を踏まえて考えてみましょう。

相手の言動や行動ではなく、気持ちや感情の元を辿ってそこに寄り添うのがポイントです。

連絡が遅れたことで激怒されたので、返信が遅くなって悪かったと思う

少し連絡が取れないだけでも、「見捨てられるかもしれない」と不安になってしまうのかもしれない


ずっと一緒にいようと言っていたのに、突然酷く嫌われてしまって原因について悩む

ちょっとしたきっかけで気持ちや評価が変わってしまう不安定な人なんだ


「浮気する」「手首を切る」「縁を切る」などと脅されて何故なのだろうと焦る

不安になっているのだろうから、いつも通りに安心できるように声をかけよう

もちろん、すべての行動や感情が「境界性人格だから」ではないので、見極めはきちんとするようにしましょう。

すべてを境界性人格のせいにしてはいけませんが、境界性人格による行動や反応には大体その人のパターンがあるので、
何度も起こるようなトラブルは「こういうときはこういうことだ」と考えられるようにすると接しやすくなります。

安定して同じ態度を取り、一定のラインで関わる

自傷行為をされたり、酷いことを言われたりしたときは難しいかもしれませんが、
境界性人格の人の不安定な態度や行動に振り回されてはいけません。

良いときも悪いときも、なるべく同じように接するフラットな態度を心掛けましょう。

常に同じように接するのではなく、態度の変化を抑えるようにし、関係性として根本的には変わらないように接することが大切です。

例えば「絶対に怒鳴らない」「ダメなことはダメと言う」「人格を否定しない」「相手の好意でもここまでしか受け取らない」と決めるなど、
こちらが守るべき最低ラインを決めておきます。

常に変わらない基礎をつくることを意識しましょう。


相手からの自分の評価がコロコロ変わったり、相手が関わり方を変えてくる場合でも、
自分にとっての相手の評価や関わり方はなるべく変えないようにします。

また、相手が常に連絡を取ることや何かを求めてくる場合でも、
どのくらい連絡するかやどこまで付き合うかは、自分に無理のない範囲でなるべく一定になるように決めます。

その時々によってどうしても変わってしまうことでも、一定のラインやルールを作りましょう。


こちらが同じように接しても、境界性人格の人の反応はそのときによって全く違うかもしれません。

それでも長く同じ態度を続けていれば、こちらの安定した態度や守るべき境界線が見えてくるはずです。

とにかく、自分の態度をその都度相手に合わせることで落ち着かせようとするのは逆効果なのでやめましょう。


例えば、レストランがこちらが機嫌が悪い時には凄く良いサービス、そうでないときは普通のサービスなどと違う対応をしてきたら、不信感に繋がりますよね。

どんなときでも同じ対応をしてくれる方が信頼できるのです。


なるべく安定した関わりが出来るようになっても、
境界人格の人はそのときの感情で激怒したり落ち込んだりと反応するかもしれませんが、「いつもと同じ」態度を続けていれば落ち着くまでにかかる時間が短くなっていきます。

自分にとっての事実と、相手にとっての事実を分ける

どのような人間関係においても大切なことですが、
事実が一つだと思わずに自分の立場と相手の立場の両方を見ることができるようになると良いです。

相手がどう思ったのか。どう感じたのか。ということはそのまま認め、

自分はどう思ったのか。どう感じたのか。ということもそのまま伝えます。


理不尽な要求や過剰反応の怒りをぶつけられたときに、「それはおかしい」と否定しても相手にとってはそれが事実なのですれ違ったままです。

かといって、相手が言うままに受け取って合わせていては疲れてしまいます。


まず相手の立場や気持ちを認め、寄り添う。

そして自分の立場や気持ちを伝える。

この二つを相反するものではなく、どちらも事実だと認めて伝えることが大切です。

相手の立場や気持ち

辛いときに電話したのに出てくれなかった!もう信用できない!裏切られた!

辛いときに一人で本当に辛かったと思う。でも事情があって出られなかったし、今後もそういうときはある


相手の立場や気持ち

あんなことをするなんて許せない!もう二度と顔も見たくない

あなたが嫌な思いをしたのはわかった。でも私は悪いことをするつもりはなかったし、これからも付き合いを続けたい。


相手の立場や気持ち

連絡をすぐに返してくれないと辛い。絶対すぐに返してほしい。

すぐに返せないときあなたは辛いんだろうと思うけど、でもすぐに返せないときもある

この例では、自己主張が強く思いやりに欠けたやりとりに見える部分もあるかもしれません。

人間関係において、「嫌な思いをさせたら謝る」「相手に辛い思いをさせないようにする」というようなことを大切にしている人もいるでしょう。

とはいえ、自分が悪いことをしていなくても人の気分を害することはあります

相手の気分にすべて合わせることはできません。

相手が気分を害したことは認めてしっかり受け止め、その上で自分の立場を伝えましょう。


自分は悪いことをしていないのだから気分を害するのはおかしい!!という間違った伝わり方にならないように気をつけましょう。

相手の気分を害するつもりがなくても自分の都合によってそうなってしまうこともあるのだということが伝わるようにしましょう。

悪いことは相手に対する感情や評価を交えずに伝える

感情が不安定な人が相手だと遠慮をしてしまって、悪いことや嫌なことをされても相手に伝えづらいかもしれません。

それで我慢をしていては疲れてしまいます。

かといって、感情的に伝えるとますます関係がこじれてしまう原因に。

悪いことは悪いと伝えるべきですが、
「あなたに対してがっかりした」「あなたは酷い」というような伝え方をすると、
境界性人格の人は「自分の価値が下がった」「見捨てられる」という気持ちになってしまう可能性があります。

そうなってしまうと境界性人格の人は感情的に辛くなってしまい、
せっかく伝えたことが単なる攻撃として受け取られて、意味がなくなってしまいます。

なるべく自分の感情や相手に対する評価を含めずに、
良くないことや悪いことそのものを純粋に伝えるようにしましょう。

悪い言い方

約束してたのに遅刻するなんて本当に迷惑な人だよね

良い言い方

約束していたのだから時間は守って欲しい。遅刻は良くない


悪い言い方

あんなことを言うなんて酷い!!

良い言い方

あんなことを言われると私は傷付く。言わないで欲しい


悪い言い方

そんなこともできないの?当たり前のことでしょう?

良い言い方

こういうことが出来るようにするべき。できないと私はこういう理由で困る

相手について話すのではなく、こちらの側から何について話しているのかと何が悪かったのかを明確にして伝えると良いです。

関係を続けるのであれば、別れを匂わせることはしない

疲れてしまったり、とんでもないことが起こったときに、
ついつい「付き合いきれないよ」と言ってしまったりしていませんか?

境界性人格の人と人間関係を続けるのであれば、
本当に関わることをやめるつもりでないときはいなくなる可能性や縁を切る可能性について口にしてはいけません。

何気ない言葉でも、そのような言葉によってどんどん不安定になってしまいます。

たとえば転居や環境の変化、なにかの都合で関わることが難しくなる可能性があったとしても、
「引っ越す事実」「関わりが難しくなる原因の事実」というような事実のみ伝えましょう。


もしあなたが家族や恋人、親しい友人で、これからも境界性人格のその方とお付き合いを続けたいのであれば、
「絶対にいなくならない」と繰り返し約束することも効果的です。

本当かどうか試すための行動を繰り返すかもしれないので、軽々しく約束を持ち出すのは適しません。

相手が不安に思っているときや話題になったときに、「絶対にいなくならない」と常に応えるようにすると良いでしょう。

繰り返し縁を切ろうとする人の場合でも、
関係を続けるのであれば落ち着くまで黙って待っているか、「それでもいなくならない」と伝えましょう。

温かく穏やかな関わりがもっとも大切で効果的

頭で考えて適切な態度をとろうとしても、なかなか上手には出来ない人が多いでしょう。

境界性人格の人は相手の変化に敏感な人が多いので、なにか偽っていると思われてしまう可能性もあります。

無理に良い関わりをしようとするのではなく、まずは温かい関わりを意識すると良いです。


境界性人格の人と関わっていると、相手の激しい変化や行動によって余裕がなくなってしまうときもあるかもしれません。

そんな中でも温かく穏やかな心で関わることができるよう、自分自身が落ち着いてなるべくストレスの少ない状態でいることが大切。

まずは自分のケアを大切にしましょう。

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