理由がないのに落ち込む。なんとなく辛い・だるいときにチェックしたい11の原因
なんとなく気持ちが落ちていて、楽しい気持ちにならない、イライラしてばかりで毎日がつまらない…。
そんなときはまずは何か悩みがないか、悪いことがなかったかを考えますが、
特に理由が思い当たらないと、自分で解決したりリフレッシュする方法もわからなくて困ってしまいますよね。
「まさかうつ病!?」と不安になってしまうこともあるかもしれません。
うつ病ほどの状態になっていなくても、
自覚しにくいストレスや気持ちのせいで暗くなったり気分が重くなったりすることはあるものです。
目次
11の項目でストレスの原因と対処法をチェック
たくさんの人と楽しいことをすれば解決するのか、ひとりの時間をもって休めばいいのか…対処法は原因によって様々。
どうしたら気分が良くなるかを考えるために、まずは原因を探りましょう。
11の項目をチェックすれば、きっと原因がわかります!
1人生上の変化や生活環境の変化
アメリカの大学病院精神科のストレスに関する研究によると、
生活上のできごとによる環境の変化に適応する際にストレスが生じるそうです。
その研究によってつくられた社会再適応評価尺度という表では、
過去1年間に経験したライフステージ上の出来事とそれによるストレス値がまとめられています。
例えば「配偶者の死」のストレス値が100点、ケガや病気が53点、「転職」が39点、労働時間や労働条件の変化が20点です。
ここで注目したいのが、良い変化でもストレス値が高いということ。
自分では落ち込む理由や悪いことは思い当たらないのに、気分の落ち込みや低下があった場合は単なる「変化」が原因かもしれません。
「結婚」が50点、「新しい家族が増える」が39点、「自分の輝かしい成功」でも28点です。
結婚して幸せなはず…でも変化に適応するときにはストレスがかかるんですね。
また、自分の行動や習慣の変化でもストレスが生じるので注意です。
なにかを変えよう!と思ったときは緩やかにすこしずつ変えたほうが負担が少ないということですね。
変化になれれば次第にらくになる。
変化によるストレスでこころが疲れてしまっている場合は、うまく適応できればストレスはなくなっていくので自然と元に戻ります。
自分でコントロールできる変化の場合は、負担が多すぎるとおもったら少し元に戻すなどの調整も必要です。
つらいときはなるべく新しいことや慣れないことを避け、
慣れていて居心地のよい場所でゆっくりと過ごす、いつもの趣味に取り組む、親しい人などに会ってリフレッシュすることが良いでしょう。
2騒音や気温の変化などの環境の変化
意識していなくても、人は周囲の環境から常にストレスをうけています。
近所で工事をしていたり、季節の変わり目で気温の変化が激しいなど、
安定しない環境では気付かないうちにストレスが溜まってしまうのです。
自分はなにもなくても周囲の人が慌ただしかったり、悩みを抱えている人が身近にいたりする場合でも、ストレスがかかります。
神経を休ませる
環境や周囲の人から受けるストレスでは、単純に神経が疲れてしまって精神面へ影響となります。
休日はひとりで刺激の少ない環境でゆっくりして、疲れた神経を休ませると良いでしょう。
ゆっくりとお風呂に浸かったり、静かに読書をするなど、リラックスを意識。
いくら好きでも戦闘ゲームや賑やかな場所で遊ぶことなどは、神経が休まらないので避けた方が良いです。
3炭水化物や甘いものばかり、不規則で偏った食事
最近いそがしくてまともな食事がとれず、インスタントやお菓子に頼ってしまっている…などの食事の変化はありませんか?
心を安定させるセロトニンや、快楽のもととなるドーパミン、やる気のもととなるノルアドレナリンなどの脳内物質は、
日ごろ摂取する食事からできています。
タンパク質・ミネラル・アミノ酸など必要な栄養素が不足すると、
脳内物質も不足して気分に影響がでてくることがあるのです。
また、糖分が多い食事で血糖値が急降下していたり、鉄分不足で貧血状態になってしまっているときも、
落ち込みややる気の低下など、うつ病にも似た症状がでます。
食事はこころとからだの健康の基本
健康第一といいますが、食事は健康にすごすための基本です。
忙しくても食事をおろそかにするのは良くありません。
「おなかいっぱい食べている」だけではなく、バランスの取れた食事をきちんと摂る必要があります。
特に肉や魚などのタンパク質や野菜は不足しやすくなるので、意識してとりましょう。
最近ではコンビニなどでも簡単に健康的なたべものを買うことができるので、面倒くさいで終わりにせずに食事は大切にしてください。
精神状態と栄養の関係については下記の記事で詳しくまとめています。
4貧血や低血圧、低血糖症
実は気分が落ちているのではなく、具合が悪いということはありませんか?
忙しい日常のなかでは、よっぽど明らかな体調不良でないと気付かないということもあります。
貧血や低血糖、低血圧があると、疲れてだるくなったり気力が出なくなる、集中力がなくなるなど「気分の問題」に近い症状が出ます。
少しめまいがしたり起きるのが辛いだけでは特に気にせずに済ませてしまっていることも多いのでは。
朝起きるのが辛い、よく眠れない、ふらふらする方はチェックしてみてください。
身体の状態と気分は関係している
貧血かも…
・めまいや頭痛
・頭が重い感じや肩こり
・すこし動くと動悸がする
・顔色が悪い、瞼の裏が白い
低血糖症かも…
・食後3~4時間で強い空腹感
・動悸や手足のふるえ
・頭痛や吐き気
・食後の強い眠気
・睡眠が浅い、夜中に起きる
低血圧かも…
・痩せている、食が細い
・冷え性、手足が冷たい
・立ち上がるときに立ちくらみやめまいがある
上記の症状以外にも、 偏頭痛、ほてり、不眠、便秘や下痢、耳鳴り、口やのどの不快感などの症状がいつもある場合は、
自立神経失調症になっているかもしれません。
いずれもよくある症状なので、ネットで情報を集めて対策をしてみてはいかがでしょうか。
上記にあるような病気だけでなく、さまざまな病気と精神状態は関係しています。
理由もなく落ち込んだりやる気が出ない、集中力が落ちたときは、
身体の病気もしっかり疑い、健康に注意しましょう。
症状が生活に影響がでるほどの場合は自己判断は危険です。医療機関にかかりましょう。
5質のよい睡眠をきちんと取れていない
寝不足だとイライラしたり意欲が低下することはよくあることですが、慢性的な睡眠不足では精神面にさまざまな影響が出ます。
脳が疲れている状態なので、さまざまなストレスに対する耐性が弱くなります。
また、睡眠不足のときには、人の恐怖表情を見たときの脳の働きが強まるという研究があります。
つまり、人のネガティブな面ばかり目についてしまうような状態になっているかもしれません。
睡眠不足によって判断能力や認知能力も低くなるため、よくない選択をしてより生活の質を下げる可能性や、
現状の認識がかたよってわるい受け取り方をしてしまう原因にもなるのです。
睡眠を優先。睡眠の質についても考える
普段より睡眠時間が減っているときに落ち込んだり、やる気が出ないのは当然です。
ストレス解消と好きなことをするよりも、早く寝るほうが結果的に気分の回復に役立つかもしれません。
長時間ねている場合でも、寝る直前に食事をしていたり、お酒を飲んでいたり、電子機器を使っていたりすると睡眠の質が下がってしまっているかもしれません。
他の原因が思いあたる場合でも、まず睡眠は改善していきましょう。
6忙しすぎ/外に出なさすぎ
どんなに充実していて楽しい時間だったとしても、忙しすぎるときや大勢の人と関わっているときは精神的に負担がかかります。
楽しいことばかりで落ち込む理由はないのになぁ…と思うかもしれませんが、落ち込んでいるのではなく疲れているだけなのです。
逆に外にでずに暇な時間を過ごしすぎてもストレスは溜まります。
人と会ったりいろいろな物を見たりする刺激がなくなると、感情が薄くなっていきやる気も出なくなっていきます。
また、自己表現をする機会がへり、達成感なども得にくくなるために気分が落ち込んでいってしまうこともあります。
人の脳は変化を嫌うため、静かな一人の時間が多くなるとますます人と関わりたくなくなったり、外に出るのがこわくなってしまう可能性もあるのです。
忙しさと一人の時間のバランスが大事
忙しいときは休日になるべく一人の時間を大切にもつ
一人でばかり過ごしていて生活にハリがなくなったときは外出してみる
など生活は充実と休息のバランスが大切です。
特に充実することにこだわりすぎて休日に予定を詰め込んでしまう人は、
家でひとりですることを予定としてつくってみるなど、工夫をしてたまには休んだ方がいいでしょう。
逆に疲れて一人の時間が多くなっているときは無理に外に出る必要はありません。
「今はつかれているから休もう」と納得してゆっくりと精神を休ませましょう。
自然と退屈で外に出たくなるまで待つのが良いです。
7辛かった過去が影響していないか
今はなにもつらいことや悩みがないという人でも、過去の出来事を思い出してしまうと気分は下がっていきます。
自分では思い出していないつもりでも、
記憶がつながるようなものや人、出来事によって無意識に思い出して影響を受けているかもしれません。
やっと病気が治ったけれど、闘病をしていた部屋で生活をしているという人や酷い別れ方をした恋人のものを捨てていないという人は過去の苦しみから逃れにくいのでは?
辛いことや悪いできごとに関わるものを変える
悪いできごとが解決したのに気分が上がらない…というときは、そのできごとに関係するものを変えてしまうのが一番。
仕事のストレスが酷かった時期に使っていたカバンは捨てて新しくする
部屋の模様替えやいつも通る道を変えてみる
など、今までのことから気持ちを切り替えられるような工夫をすると良いです。
そのころ聴いていた音楽や、よく会っていた人ともしばらくは距離を置いた方がいいときもあります。
思い切って断捨離をしてみてはいかがでしょうか。
8他人と比べてしまうきっかけがないか
特に自分の人生に不満や問題がなくても、
人とくらべてしまうとついつい悪いところが見えてきてしまったり、自信がなくなってしまうもの。
最近同窓会があったり、SNSで人の生活をみていたり、会社で業績をグラフ化されるなど、
自分と人と比べてしまうようなきっかけはありませんでしたか?
「あんまり嫉妬とかしないし」「競争は嫌い」「別に気にならない」と思っている人でも、
人と比べるということを無意識にしてしまうだけで精神面には悪影響。
知らないうちに自己肯定感(自分のことを認める気持ち。大切にする気持ち)が下がってしまっているかも。
自分の価値を確認する
人と比べて安心する人もいますが、実はそれではこころのわだかまりや暗い気持ちは解消されません。
本当の自己肯定感とは、「自分がどんな人でも、自分には価値があって大切である」という親が赤ん坊に抱くような感情のことだからです。
「あの人より勝っているから私はすごい」というような感情は自己肯定感とは違います。
本当の自己肯定感があって初めて、安心して幸せな状態でいられます。
周囲と比べている限り、いつも周囲を見ながら走り続けなければならないのでこころが安心できないのです。
自分が出来ていることを小さなことからひとつひとつ確認する
自分の好きなことをするように意識を向ける
自分にとって何が大切なのかを再確認する
など”自分”に目を向け、人と比べることをやめるようにしましょう。
9日光を浴びているか
室内でデスクワークばかりしていたり、紫外線対策をしっかりしすぎて日の光を浴びていないと、
精神状態にも影響がでることを知っていますか?
特に日照時間が短くなり日光が少ない冬の時期は、
季節性のうつなど「陽の光を浴びていない」ことによる精神疾患が多くなります。
日光を浴びると気分を安定させるセロトニンという脳内物質が作られます。
そして朝日をきちんと浴びることで、夜にセロトニンからメラトニンという睡眠を調整するホルモンがつくられます。
セロトニンが不足すると感情や気分のコントロールが難しくなり、幸せを感じにくくなり、うつ病のリスクも高まります。
セロトニンが不足し朝日も浴びていないと、夜からだを寝る状態に持っていくホルモンであるメラトニンが不足してしまい、睡眠障害がでます。
日光をしっかり浴びる
セロトニンをつくるには1日に20分~30分の日光浴で十分だと言われています。
窓越しの光でも良いのですが、専用の照明以外のふつうの蛍光灯などの電気では光の強さが足りません。
セロトニンとメラトニンの生成には、「可視光」が関わっており、日焼け止めなどを付けていても目に光が入ればよいそうです。
朝起きたときはカーテンをあけ、光をしっかり浴びましょう。
しかし、セロトニンの分泌を助けたり、カルシウムの吸収を助けたりするビタミンDの生成では、紫外線を浴びなければなりません。
紫外線を浴びていない人はビタミンDが不足しやすいため、食事やサプリなどで補うこともおすすめです。
10楽しい予定や欲しいものはあるか
日常のやるべきことに振り回されて、気が付けばなにも先に楽しみなことがない…という状態になっていませんか?
好きなことを何もしていないとなんのためにやっているのかがわからなくなり、気分も下がっていってしまいます。
生活のため、子供のため、出世するため、結婚するため…
もちろん普段していることにはすべて理由があるのですが、脳(潜在意識)は具体的な理由でないと認識することができません。
自分では納得しているのに、脳は「なんのためにやっているのかわからない」ため、自然とやる気がなくなって気分が暗くなっていきます。
具体的な目的をつくる
仕事や生活でしていることに自然とやる気をもつために「楽しいことのためにやる」という状態をつくりましょう。
旅行の予定や欲しいもの、週末に食べたいものなど、どんなことでもかまいません。
「自分が本当に望んでいて、具体的」な目的をつくりましょう。
自然と脳が納得し、もやもやした気持ちがなくなっていきます。
11過去に辛いことや悩みに向き合わなかった
今思いあたるような問題がなにもなくても、
過去にあった辛いことや悩みに向き合わずに逃げてしまっていると、そのことはじわじわと蝕んでいきます。
1ヵ月~半年まえに何かありませんでしたか?
そのときにきちんと向き合って納得し、感情を吐き出していれば、今そのストレスが遅れて現れたとしても自然と治まっていきます。
その問題を思い出したときに胸がチクりと痛んだり、もやもやした気持ちになったときは要注意。
既に過去とおもっているその問題に囚われてしまっているかもしれません。
向き合って、感情を表にだす
嫌なことに向き合うのは誰でもさけたいものですが、時間が経ってもくらい気分が続くようでは前に進めません。
もう終わったことなのであれば特に解決策をみつける必要もないので、
問題があったそのときよりも向き合うのが楽になっているかも。
「そのことに関する気持ちや考えをただ書き出す」という方法がおすすめです。
なるべく自分にとって向き合いたくないような感情や気持ちも、目に見える形で外に出してしまうのがコツ。
誰にも見せる必要はないので、何もきにせずにありのままの気持ちを書きだしてみましょう。
答えや楽になるような考えが見つからなかったとしても、外に出すだけで本当に終わったことにできるでしょう。
原因がわからないときは
特に落ち込む理由がなく気持ちが暗くなるようなできごともない場合に、原因がわからないと解決できなくてもやもやしますよね。
大抵の場合は疲れてしまっているだけなので、
普段よりも少し自分の好きなことや楽なことをしていれば自然と回復していきます。
こころもからだと同じように使いすぎると疲れるので、休息が必要なだけです。
もやもやした気持ちが強いときは、だれかと最近のできごとや気持ちについて話してみるのが一番の近道。
ひとりで考えていてもわからなかったのに、
誰かに話しているとだんだんと気持ちがほぐれてきて思いもよらなかったことが出てくることも。
つらさの原因がわかるだけでスッキリして気持ちを切り替えられるかもしれません。
少し気分が暗いからといって気にしすぎないほうが良いですが、
気分や気力が低下して生活や仕事に支障がでてきた場合や、気持ちが晴れない状態が1ヵ月以上続くような場合は医療機関にかかったほうが良いです。
「精神病かどうか」と深刻に考えずに、「こころが疲れたから病院にいこう」でいいんです。
自分なりの対処法を試してみてもダメなときは、我慢して悪化するまえに、病院に行きましょう。
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